【カビ撃退・7つの方法】新築戸建てならでは注意点

初夏を迎える時期になり人々の活動が盛んになると、いや~なカビの発生も活発になります。

もうすぐジメジメとした梅雨もやってきます。カビと言えば、梅雨を思い出す方も多いはず。

しかし、実際は一年中カビに注意する必要があります。

現代の生活様式では、季節を問わず室内が適温に保たれています。

人が快適に感じる気温は大体23~27℃ぐらい。それはカビが活動しやすい気温でもあるのです。

そんなカビをなるべく発生させない方法は、なんといっても快適な家づくりにあります。

ここでは、新築ならではのカビの撃退方法を紹介していきます。

カビが生えやすい条件を知っておこう

戦いに勝つには、まず敵を知る必要があります。

湿度 60%以上で活発になり80%を越えると大発生する
温度 25℃以上で活発になる。ただし、30℃以上になると活動が鈍くなる
養分 ホコリ、ダニの死骸等ハウスダストを餌に増殖する。

やはり、人間にとって過ごしやすい室温が、カビにとっても快適であるのは間違いありません。

室内湿度が60%以上もあるお宅は少ないでしょうが、サッシなどに結露があると部分的にその周りが高湿度になります。

そこがカビの温床になるのです。

では、できるだけ室内を乾燥させればいいかというと、そうではありません。

湿度が低いと今度はウィルスの活動が活発になります。

乾燥は美容の大敵でもありますよね。

健康な生活を送るには、湿度40~60%が適切とされています。

カビを発生させないためには、湿度のコントロールも大事ですが、室内にいかに水分を溜めないかがポイントになります。

結露対策だけでなく、浴室や洗面所など水回りにも注意が必要です。

ハウスダストはカビの餌となるので、こまめな掃除も大事なカビ撃退法になります。

掃除しやすい、ホコリが溜まりにくい住まいづくりも、カビ撃退には重要なポイントですね。

湿度ゾーンとリスクの関係

引用元:パナソニック(快適な湿度とは?)

土地選びで気を付けるべきポイント

家を新築するとなると、土地探しから始める方も多いことでしょう。

人生最大の買い物と言っていいマイホームでの失敗は誰もが避けたいもの。

ここではカビの撃退だけでなく、失敗しない土地選びのポイントを紹介します。

1.事前調査

どれだけ住宅で湿気対策をしても、水はけが悪かったり、そもそも水分を多く含んでいる土地であれば、焼け石に水となりかねません。

溜め池を埋め立てたばかりの土地などでは、そのような問題が起こりやすくなります。

その土地にどのような過去があるのか、法務局や地元の図書館、インターネットで土地の履歴を調べることはできます。

しかし、絶対に土地選びで失敗したくないのであれば、地歴調査をする専門業者をおすすめします。

専門業者であれば、地歴だけでなく、土壌汚染や近隣環境まで調べることが可能です。

費用は調査内容で変わりますが、5~30万円になります。

2.地盤調査

こちらは土地購入後の調査になります。

土地の強度や土質を調べることができます。

一見カビ対策とはあまり関係ないように思われますが、粘土質や砂など土質を知ることでわかることがあります。

例えば粘土質や岩盤の土地だと、地盤としては安定しており地震には強いけれど、水はけが悪い可能性があります。

地盤調査は安全安心な住まいづくりに望ましい調査です。

戸建ての調査で一般的なスウェーデン式サウンディング試験であれば、費用は5万円前後です。

関連記事:新築の地盤調査費用について大事なポイントを解説

3.地盤改良

地盤調査を行った結果、軟弱な地盤であった場合は地盤改良が必要になります。

表層改良工法 約50万円(床面積20坪)
柱状改良工法 約100万円(床面積20坪)
鋼管杭工法 約100万円(床面積20坪)

いずれも高額な費用がかかるので、やはり事前調査が重要になります。

しかし、立地条件や価格によっては、軟弱な地盤とわかっていてもその土地を選びたくなるのはよくあること。

そんな時に地盤改良という方法があることを知っておけば、土地選びの選択肢はより広がることでしょう。

住宅構造とカビの関係を知ろう

家を建てる際に、木造にすべきか、鉄骨造やRC造にすべきか悩むところです。

どの構造もそれぞれにメリットやデメリットがあります。

構造上のデメリットを理解して対策すれば、カビは怖くありません。

どんな構造の建物であっても、何に重きを置くかを設計士や建築会社に明確に伝えることが大事です。

今回の目的であれば、計画の段階で、「多少、費用がかかってもカビが生えにくい家にしたい」とはっきり伝えましょう。

計画の段階であれば、何度でも後戻りできます。不満や不明な点があれば、臆することなく伝えましょう。

工事が始まってから異を唱えても時すでに遅しです。

1.木造

一番カビを発生させにくいのは木造住宅です。

理由は材料となる木材が調湿性に優れているからです。

古い木造建築が長年残っている理由は、木材や漆喰など調湿性に優れた材料と、風通しを良くする空気の流れを考えた設計の賜物です。

木造は良いところばかり。木造のメリットとは

現代になっても、日本で木造住宅が主流なのは、他の構造と比較して一番リーズナブルなことにあります。

最近の傾向では、多くの建材メーカーが自然志向の材料の開発を進めており、選択の幅が広がっています。

調湿性に優れた家づくりをしても、コストがかかりにくいことも大きな魅力でしょう。

木造住宅でコストを抑えられる理由は他にもあります。

一般的な住宅の場合、鉄骨造やRC造に義務付けられている構造計算が、木造2階建て以下の住宅では必要がありません。

相場が30~50万円なので、この費用が減額されるのは大きいです。

ただし、木造住宅でも3階建て以上になると構造計算は必要となります。

また、長期優良住宅基準を満たす住宅の場合には構造計算が必要となり、ハウスメーカーによっては自主的に構造計算を行う為、デフォルトで設計金額に含まれる場合もあります。

関連記事:知らないと怖い!木造住宅のメリット・デメリット(木造軸組工法)

木造のデメリットとは?

ただ、木造住宅にも多くのデメリットはあります。

やはり木が材料なので、他の構造と比較すると耐震性は劣ってしまいます。

どれだけ不燃材料を使っても、防火性を高くするのは難しいでしょう。

災害の多い日本では、この2点は大きなデメリットになりえます。

そして、木材は湿度に弱く、結露対策をしなければ、カビだけでなくシロアリの温床になってしまいます。

建物を支える柱が侵食されると、家の耐久力や耐震力が失われます。

カビや結露を防ぐ家づくりは、住宅寿命を延ばすだけでなく、地震に強い家へと繋がるのです。

今の建築基準法では、より耐震基準が厳しくなっているので、木造住宅だから大きな地震に耐えられないということはありません。

しかし、耐震基準が厳しいため、柱や間仕切りのない広いリビングを希望される方には、鉄骨造やRC造をおすすめします。

新築の工事

引用元:LIFULL HOME’S

2.鉄骨造

鉄骨造には主に

  • 軽量鉄骨
  • 重量鉄骨

軽量と重量の違いは使用する鋼材の厚み(6ミリ以上か未満か)です。

一般的に戸建て住宅で使用されるのは、6ミリ以下の軽量鉄骨造が多いです。

ALCとは材料となる軽量気泡コンクリートの呼称で、鉄骨と組み合わせて使用し主に、外壁や床で使用されます。

します。

ただし、ALCを得意とするハウスメーカーは限られます。

どの鉄骨造でも木造住宅よりカビ対策に気を付ける必要があります。

室内の調湿性は壁の材質によって変わってきます。

ALCは気泡が多く含まれているので、調湿性に優れていることを強みとしています。

ALCでなくても、調湿性に優れた内装材を使えば湿度のコントロールはそう難しくありません。

鉄骨造は木造住宅よりコストはかかりますが、耐久年数は長くなります。

耐震性が高く、間取りを広く取れることは大きなメリットです。

関連記事:鉄骨造住宅の特徴を徹底解説!メリット、デメリットは?

3.鉄筋コンクリート(RC)造

一般的な住宅構造の中で最もカビが生えやすいのはRC造になります。

材料となるコンクリートが完全に乾燥するには2~3年かかります。

立地条件によっては5年以上かかることも。

このように、構造の要であるコンクリート自体にそもそも水分が多く含まれているため、常に室内がジメジメしてしまいます。

コンクリートの壁は外気の影響を受けやすく、冬は寒く夏は暑いというのも困りもの。

コンクリートの打ちっぱなしは、都会的なデザインで憧れる方も多いのですが、実際に住んでみると、室内を適温にするための光熱費が高く、その上カビが発生しやすいなど、理想と現実の違いに悩まされる人が多く見受けられます。

しかし、見た目のスタイリッシュさだけでなく、RC造は耐震性と耐火性に優れており、災害に強い家と言えます。

遮音性も高いので近隣への騒音トラブルの心配もありません。

RC造ならではのメリットは沢山あります。

RC造のデメリットを知った上で、建築業者と共に防止策を練っていけば、過剰に恐れることはありません。

ただ、RC造は他の工法と比較すると工事費用が割高なので、カビ対策などを含めると、建築費用がかなり高額になることは覚悟しておく必要があるでしょう。

関連記事:鉄筋コンクリート住宅を徹底解説!メリット・デメリット、建築前に知るべき注意点

新築戸建ての設計で気を付けるべきポイント

前述にあるように、カビを防ぐには湿度のコントロールが重要です。

一から計画する新築ならではのチェックポイントを紹介します。

1.窓の位置

住まいづくりにおいて、窓の位置はとても重要です。

建築基準法では【居室床面積の7分の1以上の窓面積が必要】と決められています。

それだけ窓からの採光や通風が重要視されているのです。

採光

日当たりが悪いところにカビが生えやすい。それは住宅にも言えることです。

室内に適度な太陽光を取り込むことがカビの防止に繋がります。

朝日は大きく取り入れて、西日はなるべく室内に入らないようにする。これが窓の位置の基本となります。

人は朝日を浴びることで、体内時計が正常化され、脳と体内が活性化すると言われています。

朝日の入る東側に、家族が集まるリビングや、子供部屋、寝室を配置することが多いのはそういった理由からです。

そして、夏場の暑さや眩しさの原因となるのが西日。

西側に面する窓はなるべく小さくしておきたいものです。

通風

家の空気を淀ませないこと。当たり前のことですが、これほど重要なことはありません。

住む人間や住宅の健康寿命を延ばすにあたり、風通しの良さは欠かせない要素です。

日本のほとんどの地域で、春から秋にかけて南から北に風が吹きます。

古い木造建築で南と北に大きく開口が取られているのは、そういった理由からです。

風通しを良くするには、南北に窓を設置するだけでなく、室内建具や廊下の配置を考えて風が通りやすいルートを確保することも大事です。

他にも、温かい空気が上昇する性質を利用し、建物の低い位置と高い位置に窓を設置して、下から上へ空気を流す方法もあります。

これは温度差換気(重力換気)と呼ばれています。

ただ、いくら窓の位置が良くても、断熱性の低いサッシや窓ガラスを設置すると、そこから結露してしまいます。

住宅の断熱性能を上げるのも下げるのも、一番の要因は窓です。

断熱については別項目で詳しく紹介します。

リビングルーム

引用元:LIXIL

2.換気

最近の住宅は気密性が高く、窓を閉めてしまうとほとんど空気が入れ替わりません。

そのため、建築基準法が改正され換気量が定められました。

その基準をクリアするため、現在の住宅の多くが24時間換気を採用しています。

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3.基礎

住宅でのスタンダードな基礎工事には

  • 布基礎
  • べた基礎

この二種類があります。

住宅を点で支える布基礎は、立上り部分にコンクリートが使われ、それ以外の場所は土がむき出しのため、土壌から水が上がってこないように防湿シートが敷かれます。

それに対し、べた基礎は土の部分が全てコンクリートで覆われており、立上りと一体化しているので継ぎ目がありません。

コンクリートや鉄骨を多く使うので、べた基礎のほうがコストはかかりますが、布基礎に比べるとカビやシロアリの発生を抑えられます。

耐震性も布基礎より高いので、多少コストがかかってもべた基礎をおすすめします。

忘れてはいけないのが、床下の換気です。

現在では、基礎部分と土台に基礎パッキンという部材を挟む工法が主流になっています。

基礎パッキンにより、基礎と土台が絶縁されて水分の流入を防ぎ、床下全体に隙間ができることで空気が通りやすくなります。

基礎工事

引用元:LIFULL HOME’S

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