今回は土間収納についてご紹介していきます。
土間と言いますと、
- 三和土(たたき)
- コンクリート
- タイル
などで仕上げる玄関等と続きになっている空間ですね。
生活空間である居室の床の高さからは一段低くなっており、現在では縮小化されたものが同じように呼ばれています。
本来は地面と同じように使える屋内の部屋、という意味合いが強かった土間を活用するポイントを解説していきます。
この記事の目次
1.土間収納の使い方。広さは1〜3畳程度
土間収納の使い方で、一般的なものは
- 「屋外でも使うものを収納する場所」
- 「パントリー的に使う場所」
になります。ニーズとしては下記に記述しますが、
- アウトドア用品
- 子供の遊び道具
- お父さんのゴルフバック
などなど使用用途は多岐に渡ります。
最近はお子様はじめご家族が帰宅したら、直ぐに手が洗えるように、または汚れた靴などを洗うことを目的に、小さめの洗面台を設けている土間収納もあったりします。
また例えば、自転車が好きな方は自転車を土間収納の壁に掛けられるように、工夫されている方もいたりします。
特に新築でのプラン時は、趣味に合わせてアレンジできるので、夢が膨らむところですね。
広さは住宅全体の大きさにもよりますが、1畳~3畳程度の大きさが一般的です(40坪ぐらいの住宅)。
間取りや土間のニーズが大きい方は、3畳以上の大きな土間収納をプランにすることも可能です。
参考URL:ダイワハウスさん 土間収納プラン
こちらは、約33坪の床面積で4畳以上の土間収納が採用できています。
参考URL:耐震工法SE工法 ホームページ
こちらに魅せる自転車を掛ける土間収納の実例があります。
2.玄関の土間収納。デメリットも把握しておこう
最も一般的かつプランも多いのが、やはり玄関と続きになっている土間収納です。
新築のプランの際に、皆さんフワっとしたイメージで土間収納を希望される方は多いです。
しかし、「何をどれぐらい置きたいのか」をしっかりイメージしておく必要があります。
代表的な玄関の土間収納に置くものとしては、以下のものになります。
趣味用品 | ・自転車(ロードバイク) ・スキースノーボード用品 ・サーフィン用品 ・キャンプ用品 ・釣り道具 ・登山用品 ・バイクや車のタイヤや用品 ・ゴルフバックなど |
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趣味全開!というコーナーなため、広さは住まわれる方のニーズで大きく変わります。
例えば自転車やサーフィンを想定すると大きさとしては3畳以上は必要になってきます。
- 今、持っているものがどれくらいの大きさか
- 将来増えたりする可能性はあるか?
などを書き出して、工務店・住宅メーカーのプランナーの方に相談してみましょう。
お子様がいるご家庭の想定されるもの | ・ベビーカー ・三輪車 ・お砂場セット ・サッカーボールや野球等のスポーツ用品など |
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お子様の関連グッツだけのニーズであれば、大きさとしても3畳まででも充分対応できるかと思います。
衣類関係と靴 | ・コート ・レインコート ・多めの靴収納 |
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コートについては人によって結構考え方が異なりますが、部屋の中に極力持ち込みたくない方もいらっしゃると思います。
また、特に春先のコートは花粉が結構付着していたりして、花粉症の方が家族にいらっしゃれば、そういうところも気になりますよね。
その場合、土間収納で叩いて花粉を落として、土間にそのまま掛けておくと、部屋内に花粉を持ち込むのを最小限に抑えることができるというメリットはあります。
また靴の収納に関してですが、土間収納でオープンな空間に収納する場合にはメリットとデメリットがあります。
玄関の土間収納のメリット
メリットで一番大きいのは、カビが発生しにくいことです。
一般的な玄関収納は閉め切っているので、梅雨時は使用頻度が低い靴にカビが発生することもあります。
しかし、オープンな空間であることからそのリスクは最小限になります。
逆にデメリットは
反対にデメリットとしては、オープンなため見た目と匂いです。
見た目は普段からの整理整頓しか方法はありませんが、匂いは下記のようなもので最小限にすることができます。
※参考URL:シャープ・プラズマクラスター発生機
こちらの商品なら電球交換のような形で手軽に設置も可能です。
※参考URL:パナソニック ナノイー発生機
こちらは電気工事が必要なため、新築やリフォームで最初から設置しておく必要があります
こういったものが土間収納に収納される物ですが、長く住み続けることを考慮してプランした方が無難です。
特に新築を検討される子育て世代は、ベビーカーやお子様のモノを考えると土間収納を大きくしたい!という要望は強くなると思います。
ただ、
- 一時的な物なのか?
- お子様が大きくなってもそのスペースが使えるものか?
ということは、考える必要があります。
坪単価で考えると、庭があれば物置を買った方が安い、ということも考えられます。
なので、女性の方は特に収納に関して敏感になりがちですが、気をつけた方がいい点であります。
3.キッチン(パントリー)の土間収納
玄関に続いて多い間取りがパントリー土間収納です。
ただし、こちらも何を収納するのかと、量のバランスを考慮する必要はあります。
おそらく土間パントリーで多いのが、
- インスタントラーメン
- 米のストック
- 缶詰
- 根菜
などかと思われます。
「土間と勝手口があれば、買い物をしてきてすぐキッチンへ行ける」というメリットはあります。
しかし、土間まで単体で設けると「意外と使わなかった(大き過ぎた)」という意見も少なくありません。
今お使いのキッチンで土間収納、パントリー収納に入れるべきものが、どれくらいあるかはしっかり確認しておく必要があります。
またキッチンと併設したパントリー収納は、凡そ3パターンになります。
通常の収納タイプ
クローゼットと同じように引き戸や折れ戸を設けてパントリー収納にするタイプ。
ウォークインタイプ
コの字型が主流ですが、1.5畳~2畳ほどのスペースにオープンに収納するタイプ。
ニの字型タイプ
玄関の土間収納などと続きで取るパターンもありますが、廊下兼パントリー収納としてプランするタイプ。
※参考URL:ダイワハウスのホームページより
4.土間収納の実例間取
アプリ「ピンタレスト」などではいろいろな事例が出てきます。
ここからは、そのピンタレストからオススメな間取り例をご紹介してみます。
5.土間収納のメリットとデメリット
土間収納のメリットは、なんといっても収納力です。
プランや畳数によりもちろん左右しますが、靴についても通常の箱型の玄関収納と比較すると、収納できる靴は多いです。
また、先述したように様々な趣味に合わせた形で、大きなものも家の中にしまうことができ、外の物置とは保存環境が桁違いに良いため、収納するものが汚れにくかったり痛みにくかったりします。
反対にデメリットとしては、面積を多めに使うため住宅全体を考えたときに、坪単価分が単純に増額されているわけではないと思いますが、面積が増えることでの費用の面は確実に上がります。
また整理整頓と匂いや、アウトドア用品では砂や汚れを落として入れないと、土間タイルや床、付け框、クロスなどが汚れる可能性があります。
なので、あらかじめ汚れにくいボードを貼ってみたり、気をつけて使うことが必須になってくると思います。
6.土間収納でのワンポイントアドバイス
1:照明
照明は魅せる土間収納の時にうまく使うと素敵な空間にあります。
サーフボードを専用で置くスペースを設けて、サーフボードwpにダウンライトが当たるように照明を配置すたりすれば…、素敵な空間になること間違いなしです。
2:建具
建具(ドア)はケースバイケースですが設置される方が多いです。
ドアの種類もいろいろありますが、特に最近多いのがアウトセット引き戸というものです。
このドアの特徴ですが、普通の引き戸は枠(縦枠、鴨居、敷居)がありますがこのアウトセットドアはありません。
壁や天井にレールを設置して、そのレールに引き戸を引っ掛ける、というものですがこちらのホームページにてイメージを参照してみてください。
※参考URL:三協アルミホームページ
ドアが一枚あると、
- 急な来客時などは散らかっていても隠すことができる
- 匂いの広がりをシャットアウトできる
ということから、オープンな間取りでなければ設置をオススメします。
3:窓(採光と通気)
土間収納は暗くなりがちですので、できれば縦滑り窓などを設置すると、採光が取れます。
また、匂いがこもりがちな箇所ですので換気口を取ることができます。
特に縦滑りの幅を取らない窓を1個ないし2個(2個の場合は並びでなく、対面方向や90度隣の壁に各1個設置)をお勧めします。