住まいの「顔」ともいわれる玄関は、家族を元気に送り出し、優しく迎える大切な場所です。
ゲストをお招きしたときはまず玄関から入り、そして玄関ホールへ。
玄関ホールとは、玄関からリビングなどへつなげるスペースのことで、玄関と一体して見ることができます。
住まいの第一印象はここで決まると言ってもよいかもしれません。
ここが雑然としていては、ゲストを迎える場としてイメージダウンは免れないと思いませんか?
できるだけおしゃれにそして開放的なイメージで仕上げたい玄関ホール。
ここでは広さやデザイン、素材やDIYなどを含めて、自分スタイルのステキな空間づくりを考えていきましょう。
この記事の目次
①玄関ホールの広さを考えてみましょう
敷地の向き、道路付けなどで変わる玄関の位置
玄関ホールは賃貸マンションなどでは限られたスペースとなりますが、注文住宅ではもちろん好みでプランすることができます。
とは言っても、道路付けとの関係があるため、敷地配置によって広さ、採光の取り方なども変わってきます。
例えば道路が北面の場合は玄関も北面の角に配置し、東西どちらかに窓を設けると光が入ります。
集合住宅とは違うため自由にプランをすることはできます。
しかし、敷地内での配置を考える、という作業がひとつ増えてきます。
配置を意識して、その上で広さを考えていきましょう。
玄関ホールの平均的な広さとしては約3畳程度。
お客様が来るとまず目に入る場所になりますので、できるだけ魅力的に作りたいスペースです。
明るく雰囲気の良い空間づくりを目指しましょう。
狭いと窮屈感が出る玄関ホール
玄関と玄関ホールは狭いと下足入れなども制限されるため、窮屈な印象を与えるとともに、靴もすっきり整理できません。
家族の人数やライフスタイルに合わせて工夫をしたい部分です。
でもただ広くしても、居住スペースに影響が出ては仕方がありません。
機能性はもちろんですが見た印象も大切にしたいので、玄関からホールへの奥行きや天井の高さを工夫してみましょう。
例えば間取図では狭いと感じても、玄関ホールを吹き抜けにすると2階からの光を取り込むとともに、開放的な印象になります。
また天井を高くするだけでも印象はかなり変わります。
「天井の高さや吹き抜け」で開放感を出すこと。
これが玄関ホールのポイントになります。
子どもがいる場合はベビーカーや三輪車の置き場所を考える
赤ちゃんや小さい子どもがいる場合は、ベビーカーや三輪車も置ける広さがほしい。
さらに砂場に持っていくバケツやおもちゃ、キッズ用のスクーターなどもできれば置きたいでしょう。
子どもが小さい間は外で遊ぶことが多く、またママも毎日の食材の買い物から日用品の買い物までベビーカーで出かけることが多くなるので、玄関に置けると便利です。
このようなファミリーの場合は、玄関の三和土を広くしたり収納部分を考えると使いやすくなります。
でも外に持っていくものは別に収納スペースがほしいですよね。
こういうときは玄関横に納戸があればより便利になるでしょう。
ここにベビーカーなどを収めると、玄関ホールはスッキリとします。
また子どもが成長しても納戸は他のものでも有効に活用できるので、最初から考えたいプランです。
②玄関ホールの間取りプラン
玄関ホールと階段
広々とした玄関ホールに階段。
これが一般的な間取りですが、リビング階段にする住まいも多くあります。
子どもが帰ってきても、2階の子ども部屋に直行すると玄関ホールでは顔を見ることが少ないからです。
階段の位置は住まいの間取りを決める原点とも言えるので、家を建てるときは一番重要な要素かもしれません。
階段の位置が決まって始めて他のスペースを考えて行くことができます。
最初のプランニングのときには、まず階段の位置から決めていきましょう。
玄関ホールに階段があるメリット
玄関ホールに階段があるメリットは、
- リビングや水回りスペースへの影響が少ない
- 間取りを考えやすい
という点があります。
子どもが成長して独立していき、最後は夫婦だけの暮らしを考えたときに、1階だけで生活する場合もあるでしょう。
そのとき、階段がリビングにあっても必要のないものになってしまいます。
むしろ邪魔かもしれません。
長い目で考えたとき、「1階だけで生活できる」というのは大切な発想です。
それを踏まえて考えると、玄関ホールに階段があるのは便利といえるかもしれません。
玄関ホールに階段があるデメリット
玄関から2階へ直行できるので、子どもがリビングに顔を見せないまま自分の部屋に行ってしまう。
そう言われるケースが多くあります。
階段リビングが増えてきたのは、リビングから2階へ行くことで、親子のコミュニケーションが成り立つからです。
外に行くときもリビングを通るので、子どもの出入りが分かりやすいですよね。
それが、ホール階段ではその出入りは分かりにくく、子どもの様子が見えない不安があると言われています。
子育て中のファミリーならリビング階段が適してるでしょう。
リビングからオープンな玄関ホール
玄関から土間を広げて、そのままリビングなどにつなげる開放的な間取りも個性的でおしゃれです。
- その土間部分をセカンドリビングとして考えてみる
- お気に入りのアイテムをディスプレイする場所にする
- ステキなお店のウィンドウのようにプランする
などいろいろなアイデアを考えるのも楽しいものです。
最近の住まいは断熱性に優れているため、玄関から間仕切りやドアのない間取りの住まいも増えています。
遊び心を演出したいときは、検討してほしいプランといえます。
玄関ホールにひと工夫
玄関ホールもひとつ工夫をプラスすることで、より暮らしやすい住まいになります。
ちょっとしたことでも、毎日出入りする場所なので、機能性も大切。
そんな間取りのアイデアをここでは3つあげてみます。
玄関ホールに手洗いコーナーを作る
小さな子どもがいる場合は、玄関ホールに手洗いコーナーを作ると便利です。
外から帰ってきて玄関からすぐにうがい、手洗いができるので洗面所まで行かずに自分の部屋やリビングに行くことができるでしょう。
またおしゃれなボウルを使って下部は収納スペースに、上部にはカウンターや鏡をセットすると、ゲストも使える魅力の場所になります。
シューズクロークなどを設けてツーウェイにする
玄関の横にシューズクロークを付けて、家族の靴やアウター、小物などを収納します。
そのシューズクロークから玄関ホールへ行けるようにすると、玄関とシューズクローク両方から玄関ホールへ行くことができ、ツーウェイの便利な動線になります。
普段はシューズクロークから出入りすることで、ゲスト用と家族用の玄関ができる感じです。
シューズクロークは玄関側に扉やカーテンなどを付けて見えないようにしていると、脱いだ靴の位置や汚れなども気にすることなく過ごすことができます。
ママには嬉しい間取りのアイデアといえます。
玄関ホールの床暖房
寒冷地では、玄関ホールや土間部分に床暖房を採用する住まいも多くあります。
靴を冷たくなった土間に置いていては、外出するときに冷たい靴のまま。
そこで床暖房を用いることで靴もポカポカにするわけです。
玄関ホールも床暖房にすることで、足元が温まります。
四季を通じて快適に過ごすにはとても便利。
この床暖房は
- 三和土の土間
- シューズクローク
- 玄関ホール
などが一般的です。
この投稿をInstagramで見る
③玄関ホールの魅力をアップする内装
アクセントクロスやエコカラットで彩りに
玄関ホールは家族だけではなくゲストを迎える場所なので、できるだけ明るく快適なスペースにしたいもの。
フローリングや建具、玄関収納とのバランスも考えて、クロスなどの内装材はベージュやオフホワイトなど明るいものが好まれています。
これでシンプルすぎる場合は、ブロック、アクセントクロスで彩りを添えて、引き締まった空間づくりにしましょう。
ポイントを作ることで、空間の魅力は断然アップします。
またここではエコカラットを一部に使っても良いでしょう。
エコカラットは湿度の調整や消臭効果もあるので、玄関ホールで使用されるケースが増えています。
デザインも多く揃っているので、楽しい空間づくりができるでしょう。
- おしゃれに、かわいらしく
- ステキに豪華に
住まいの個性をより光らせて、自慢のマイホームにしましょう。
自分でおしゃれなクロスを貼るDIY
内装用のおしゃれなクロスを購入して室内のイメージを変えることができます。
マグネット付きのクロスなら玄関ホールに少し貼って、鍵などを掛けても良いかもしれません。
また、アクセントとして数種類を組み合わせても楽しいでしょう。
玄関ホールはいろいろ遊びやすいので、天井を漆喰にしたり、腰壁風のクロスを貼ったりさまざまなアイデアでステキな空間にすることができます。
壁面を有効に活用すると機能性やデザイン性もアップしますので、ぜひチャレンジしてください。
④玄関ホールをより魅力的にするインテリア
好きなインテリアで空間をコーディネート
玄関ホールはお好みのインテリアや雑貨、小物で飾ることができ、住まいづくりの楽しみのひとつです。
- 下足入れ
- アウター、ジャケットを掛けるポールハンガー
- ベンチや椅子
- ラック
- 棚
- グリーン
などを活用してステキな空間づくりができます。
例えば白黒のシンプルモダンな空間なら、思い切って赤いアートを置くと差し色にもなって効果がありそう。
そして北欧風、カフェ風なら小物も揃えてイメージを統一しましょう。
同じテイストで統一感を出すのが、コツです。
南欧風なら優しい花柄のアイテムが似合いそう。
こうしたものを飾るための棚やカウンターもあれば、コーディネートがしやすくなります。
アール型やボックス型のニッチもあれば、小物を置くことができるでしょう。
ブリキの看板やかわいい小物は100均にもあり
下足入れの上などもお気に入りのインテリアや小物を置いて楽しめます。
思い出の小物や、子どもの作品、光触媒の小さな植物など多彩なコーディネートができるでしょう。
そして100均に行けば、カフェ風の雑貨やブリキの看板、かわいいアイテムがかなり揃っています。
リーズナブルでおしゃれに仕上げたいときの力強い味方100均。
工夫次第でいくらでもステキな空間が作れますので、ぜひ足を運んでみてください。
片付けとディスプレイを両立するDIY
玄関ホールにはゲスト用のスリッパや傘など意外と置くものがたくさんあります。
これをスッキリまとめるには、スペースを上手に使ったDIYで頑張ってみましょう。
ポールハンガーは場所を取るので、これを無くせばスッキリとします。
そしてスリッパ専用のラックや傘入れ、フックなどを取り付けると、空間をより有効に使えます。
「壁面」をうまく使うことで機能性がアップし、おしゃれにもなる。
これがコツといえるでしょう。
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
⑤玄関ホールに絵画などのアートを飾る
ギャラリーのように美しくディスプレイ
さまざまなゲストを迎える場所なので、絵画やアートを飾って上品に仕上げるのも魅力的です。
玄関ホールの壁面に沿ってお気に入りのアートが並べば、そこはもうギャラリー。
彫刻や坪などを飾っても美と歴史を追求したステキな空間となります。
この住まいならきっと年代物のジュータンも似合いそう。
アンティークとアートの融合で、ゴージャスな玄関ホールとなります。
現代アートでスタイリッシュに仕上げることもできますし、ここはもうお好みでアートを選んで下さい。
ただ統一性はほしいので、テイストや大きさは同じものが良いと思います。
玄関ホール正面にアート
まるで「いらっしゃいませ」と言ってるように、玄関ホールの正面に魅力的なアートをセットするケースも多くあります。
存在感がありながら邪魔にならない。
室内をしっかりと彩ってくれるアートは、風景画や抽象画が良いでしょう。
ゆったりした空気が生まれ、癒される。
リラックス効果があるような、そんな優しいアートをセレクトしましょう。
この投稿をInstagramで見る
⑥玄関ホールのステキな照明
天井に付けるか、壁に付けるか
玄関ホールの照明は天井に付けるか、壁に使えるかで選ぶ種類が変わってきます。
明るく照らしたい場合は天井に付けるペンダントライトが主流となっています。
こちらは室内全体を明るくしてくれます。
またスポット的にと考えるのなら、壁付きのブランケットライトなどが良いでしょう。
アンティークからステキにおしゃれなモノまで、贅沢なぐらい種類は揃っています。
室内を大きく盛り上げるのが照明なので、時間をかけて好きなものを選びましょう。
また、この場合は、天井にダウンライトを付けておくと、全体が明るくなるとともに、ブランケットライトの明かりだけを楽しみたいときにも便利です。
間接照明の使い方
マンションなどによくあるのが、下足入れの下に間接照明を付けて、足元を明るくするものです。
注文住宅でも下足入れの下やカウンター部分などに間接照明を付けて、ライトアップするとまたイメージが変わってステキです。
玄関ホールの天井部分に壁一体間接照明でも快適なプランといえるでしょう。
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る