【中庭のある家を作ろう】間取りや広さは?プロがポイントを伝授

中庭のある家を作る前に!間取りや広さは?ポイントを伝授

家にいながら外の景色や、陽の光を感じながら暮らす。そして庭でくつろぐ、笑顔の家族。

誰もが夢に描く、一幅の絵画のようなシーンかもしれませんね。

しかし住宅密集地では、庭の作り方も考えなければいけなく、プライバシーの確保がひとつの問題となってきます。

そこで、考えたいのが「中庭のある家」。

外からの視線を感じることなく、家族がゆったりと庭で過ごせるのはまさに贅沢なプランといえます。

今回はその「中庭」の作り方を考えてみましょう。

中庭のある家
画像引用:アイフルホームNAVI

独立性が高く、外からの視線を外す「中庭」

「中庭」の魅力は何と言ってもプライバシー空間だということ。

外からの視線を気にすることなく、庭でくつろぐことができます。

四季の移ろいや自然光の変化を感じながら、子供とともに遊び、そして成長を眺める。

間取りの作り方によっては、リビングやダイニング、他のスペースに大きな窓を設けて、室内からも「中庭」を楽しめます。

テーブルや椅子を置いてゲストとの歓談の場にしたり、家族でBBQを満喫したり、その使い方は家族それぞれ。

プラスワンの空間として、できればプランしたいスペースですね。

(施工写真)
中庭のある家
画像引用:重量木骨の家

(施工写真)
中庭のある家
画像引用:重量木骨の家

(施工写真)
中庭のある家
画像引用:重量木骨の家

(施工写真)
中庭のある家
画像引用:ハウスネットギャラリー注文住宅

「中庭のある家」の間取りと広さはどうすればよい?

プライバシーの確保という意味でも、「中庭」は敷地の中心に配置し、その回りを建物で囲む「ロの字型」や「コの字型」があります。

場合によっては「L字型」もあり、アルファベットのカタチが、建物のカタチだと覚えておきましょう。

そして庭を囲むため、どうしても敷地にゆとりは欲しくなりますね。

でもそれも工夫次第で、楽しい「中庭」を作ることはできます。

家のどこにいても中庭を見ることができ、四季折々の季節の流れを見るとこができれば、きっとより豊かな毎日を過ごせるでしょう。

では、広さ、プランはどうしたらよいでしょう。

(施工例間取り)
施工例間取り
画像引用:設計士が趣味で間取りを語るブログ

(施工例間取り)
施工例間取り
画像引用:Pinterest

実際の「中庭」の広さは、家それぞれでまったく違いますが、例えば家族が座るテーブルや椅子を置くだけでも、約6畳はほしいですね。

せめて4.5畳。

子供が遊ぶプールや走り回るスペースを作りたいときは、もうちょっと広くても良いでしょう。

ペットがいるお宅なら、自由に走れる場所にもしたいですよね。

でも、敷地にそんなに余裕がないとお悩みの方、そんなに心配ありません。

仮に敷地の中心になくても「中庭」は作れます。

例えば家づくりを検討中のAさんが、ご自身で間取りを考えています。

これを見てみましょう。

中庭を端に置き、隣家とはルーバーで目隠しを作り、リビング、バスルームから中庭を眺めるプランです。

逆の「コの字」プランです。

施工例間取り

このように、ざっくりでいいので、家のプランを考えてみましょう。

そして、プロの建築家に本格的なプランニングをお願いすると、きっと希望を生かした家づくり、「中庭」も実現できると思います。

できればインナーパースも描いてもらえば、よりイメージしやすいものになるでしょう。

ほど良い広さの「中庭」ができれば、陽ざしを十分に取り入れ、また風通しも良くなりますので、心地よい憩いの場所を実現することができます。

子供も安心して遊ぶことができるので、精神的にもゆとりが生まれるでしょう。

「中庭のある平屋」も魅力はたくさん

平屋でも「中庭のある家」はもちろん快適です。

知人のひとりが、中庭のある平屋を建てましたが、建築家がその土地に来た時に「抜けるような青空が似合う庭を中心にした家にしましょう」と提案したそうです。

平屋の場合は、「中庭」をほぼ中心に配置し、その周りを居室やリビング、水回りスペースなどが囲むようなカタチになります。

どこにいても「中庭」を眺めることができ、季節の変化も家にいながら十分感じることができるでしょう。

敷地に余裕があまりないときは狭くてもよいので、「中庭」はぜひ実現してほしいプランです。

そして「中庭」を通じて家族がどこにいても存在を感じることができます。

そこも、「中庭のある平屋」の魅力といえます。

「中庭のある家」のメリット

「中庭のある家」のメリットをまとめてみましょう。

  • 明るく陽ざしに包まれる空間
  • 風通しが良く、心地よい
  • 外からのプライバシーを守ることができる
  • 子育てがノビノビとできる
  • セカンドリビングとして活用できる
  • 季節の移ろいを身近で感じられる

(平屋施工例間取り)

平屋施工例間取り
画像引用:セイコーハウジング

(平屋施工例間取り)
平屋施工例間取り
画像引用:茨城セキスイハイム

(平屋施工例間取り)
平屋施工例間取り
画像引用:Pinterest

(平屋施工例間取り)
平屋施工例間取り
画像引用:けいぶろぐ

「中庭のある家」税金ではメリットもある

中庭の面積は、税制上の床面積には含まれないため、税金面ではメリットもあります。

固定資産税の算出には建築時の床面積が関係し、床面積が少ないと固定資産税も低くなります。

「中庭」はこの床面積には入らないため、なんと税金の負担が減るということに!

屋根のない「中庭」は非課税の対象になります。

ここはポイントになりますので、覚えておきましょう。

デメリットの面をみてみよう

一方で、「中庭のある家」のデメリットとなりうることもありますので、まとめてみました。

  • 建築費用が高くなりやすい
  • 平屋の場合はぐるりと回遊しないと自分の個室にいけない場合も
  • 中庭の上に居室は作れない
  • 中庭にセットするテーブルなどの費用がかかる
  • 雨や雪がたまりやすい
  • 冬の活用が難しい
  • シンボルツリーなど樹木が多い場合は枯れ葉の掃除
  • プランによっては居住スペースに影響が出る

「中庭のある家」建築費はどうなの?

「中庭」を作ると、壁や窓、柱が必然的に増えることになりますでの、建築費用はやや高めになります。

例えばレンガを敷いてイングリッシュガーデン風にしたりすると、ここでも予算はかかります。

芝を張っても同じです。

ただ、広さを確保すれば良いわけではなく、デザインにも凝りだすと、上限はキリがありません。

これは予算と希望を踏まえてじっくりと検討しましょう。

メーカーによっては「中庭」プラン込みで坪単価45万円~のところもありますので、中庭作りに慣れた良いメーカーを探し、そして巡り合ってください。

こだわりがあると、どうしてもお金はかかります。

そこで満足がいくかどうかは最初に十分考えてください。

これは「中庭」に限らず家づくりの大切なことだと思っています。

中庭は建ぺい率には関係ある?

「中庭」は屋根(屋根や深い庇(1m以上)はNG)がないため、建ぺい率の建築面積にも入りません。

例えば建ぺい率が60%※のところでも、「中庭」をうまくプランすることで、敷地全体に家を建築することができます。

※敷地全体の60%しか家を建てられない

敷地に余裕が無い場合は、工夫しながらプランニングすると良いでしょう。

「中庭のある家」まとめ・照明も付けよう

子供の遊びや仲間の集まりだけではなく、ひとりで過ごすときもきっと癒しの時間となる「中庭」。

そして、日中だけではなく、夜間も楽しむために「中庭」にスポットを当てるなど照明を付けておくことをおススメします。

クリスマスシーズンなどはイルミネーションを飾ると、きっと魅力は増すでしょう。

外と住まいの一体感を楽しみながら、ステキなマイホームをつくってください。

中庭のある家
画像引用:RoomClip