家を建てる時の土地選びは、何度も経験することではありません。本当にこの土地でいいの?、他にも良い土地がかも?と誰もが迷います。それに失敗したくありません。
5つの重要ポイントを知って、土地選びを成功させましょう。
この記事の目次
1.まず、土地を見て色々確認しましょう
「この土地、いいかも・・・。」と思う土地に出会えたら、必ずその土地を見に行きましょう。
大きな買い物です。ネットで見ただけで決めてはいけません。
遠くても費用がかかっても必ず家族みんなで見に行きましょう。
土地を見に行ったら確認したいことがあります。
項目別にまとめました。
土地の状況確認
まず、隣地や道路との境界ははっきりしているか、境界杭はあるのか、確認しましょう。
古くからの住宅地は不明瞭なことがあります。購入後に隣地の方とトラブルにならないために確認しておきましょう。
電柱や道路標識
電柱や道路標識がある場合は、移動ができるか確認しておきましょう。
車庫や玄関の前にあると出入りに邪魔になります。
移動できないケースもあります。移動が可能かどうか、費用はかからないのか、購入前確認しましょう。
陽当たり
陽当たりは良いかどうか。晴れた日の昼間に土地を見て確認しましょう。
プランだけでは陽当たりの良い家にはなりません。隣地が空き地・駐車場・平屋の場合も現在は陽当たりがよくても、後から建物が建つ場合もあります。陽当たりを目で見てたしかめましょう。
近隣の家や町内のことを歩いて見てみましょう
隣地の家族構成やきれいにされているか、町内の空き家率は高くないか、町内のごみ収集場など確認しましょう。
空き家が多い地域はそれなりに理由があります。
ゴミ収集場が購入予定の土地の前では大変です。
夏はゴミの臭いで窓が開けられないなどの困った事例があります。また、まれですが隣地がゴミ屋敷だった・・・ということも。
これから住む町内です。少し歩いて見てみましょう。
交通とお店の利便性
地図で見ると近い店舗や学校。実際に行ってみたら、車では遠回りしないと行けない、道幅が思ったより狭かった、通学路の交通量が多くて危ない、駅までの道の渋滞が激しいなど問題点が見つかることがあります。
地図上の利便性と生活上の利便性は違うものです。
土地を見に行ったら、近くの利用するお店や学校・駅は必ず同じ交通手段で行ってみましょう。
土地にはその場に実際に行かないとわからないこと、引っ越してからわかっても対策できないことがあります。
これから何十年と暮らす家を建てる土地です。土地を見に行ったら、生活上の問題がないか確かめましょう。
2.希望の家が建てられるか検討しよう
土地を購入する前に、その土地で希望の家が建てられるか専門家にプランをしてもらいましょう。
それは、土地さえあれば、希望の家が建てられるわけではないからです。
家を建てるには守らなければならない法律がある
家を建てる時に守らなければいけない法律は、
- 「建築基準法」
- 「都市計画法」
- 県・市区町村の「条例」
です。
これらの法律は、土地の高度利用と安全な建物・良好な環境を守るためにある法
律です。
家を建てる時に関係がある主なものは、用途地域・建ぺい率や容積率・建物の高さ・道路との位置関係などです。
土地を購入してから、家のプランを考えると失敗することがある
失敗例を3つ紹介します。
失敗例1:
- 建ぺい率と容積率いっぱいに家を建てようと考えていたが、高さがクリアできず希望の床面積がとれなかった。
- リビングを狭くした
失敗例2:
- 道路から土地まで1.5m高いため、外階段が必要だった。
- 外階段のために玄関が狭くなりシューズクロークをあきらめた
失敗例3:
- 市の条例で風致地区という区域に指定されていた。
- 隣地からの離れを1m以上とらなければならず、家の間口が予定より狭くなった。そのため、ビルトインガレージの幅が狭くなり、車を買い替えた。
このような失敗がおこらないために土地購入前に希望の家が建てられるか、専門家に家のプランを依頼しましょう。
3. 土地の安全性を確かめよう
土地の地盤の強さと過去の浸水状況を確かめましょう。
土地の地盤の強さ
土地を購入する前に、購入予定の土地の地盤の強さを確認しましょう。
住宅を建てる場合、必ず地盤調査を行います。その結果を分析し、必要な場合は「地盤補強」を行います。
地盤補強の工事費用は、規模や工法にもよりますが約100万円~で、200万円を超えることもあります。予定していない工事費用がかかると、家の建築費用にも大きく影響します。
土地を購入する不動産会社や家の建築をお願いしている住宅会社に「購入予定の土地で地盤補強工事が必要か知りたい」と相談して下さい。
過去の浸水履歴はないか
近くに大きな川がある場合や近隣の土地が道路より高くなっている場合は、過去に浸水した経験がある土地かもしれません。
浸水履歴がないか不動産屋に確認してもらいましょう。
4.予算の把握は慎重に
土地を購入する時の失敗例に
- 「土地にお金がかかって、建物の予算が少なくなった。予定していた家より小さい家になった」
- 「住宅ローンを増やせなかったから、予定外に親にお金を借りた」
などがあります。
土地を購入して家を建てる時の費用
土地を購入して家を建てる場合、かかる金額は主に5つあります。
- 土地代金
- 土地購入にかかわる諸経費(不動産仲介手数料・固定資産税・印紙税・登記費用など)
- 建物(家)代金
- 建物(家)にかかわる諸経費(印紙税・登記費用・火災保険料・不動産取得税・固定資産税など)
- 住宅ローンにかかわる諸経費(印紙税・抵当権設定費用・事務手続き費用・ローン保証料など)
建物(家)の見積もりしてもらいましょう
希望の土地と希望の家が予算内でできることを確認するために、家の見積もりを専門家にお願いしましょう。
家の金額により、また住宅ローンの金額により諸経費の金額がかわります。
見積もりを検討して、「これなら予算内」「少しオーバーするけど、なんとかなる範囲」となれば、安心して家創りがすすめられます。
5.希望条件に優先順位をつけよう
全ての希望をかなえる土地はむずかしい
家を建てたいと思った時、ほとんどの方が「いつまでに」という期限の要望を持っています。
「子供が小学校にあがるまでに建てたい。転校するのはかわいそうだから」
「消費税が上がる前に建てたい」
「親からの贈与を受けるために来年末までに引っ越したい」
などの理由です。
優先順位をつけて、より希望に近い土地を期限に間に合うように購入する努力をしてみましょう。
良い土地は、人気があって割高
希望の予算で希望の土地を手に入れるには、時間が必要です。
しかも、時間をかけたらといって購入できるわけではないのが土地です。
それは、需要と供給の関係で
「自分が良いと思う土地はみんなも良いと思う」
「人気があり売れるのも早い」
「また、金額も高い」
という現状があるからです。
だから、すべての希望をかなえる土地を探し続けて、土地選びに失敗する方がいます。
「購入した土地より購入をやめた土地の方が良かった」ということがおこります。
土地購入の希望条件に優先順位を付けよう
土地探しをする時には、希望する土地の条件に優先順位をつけましょう。
どうしても譲れないこと、代替え案があるならOKなこと、費用をかけることで解決することなど家族で話し合っておきましょう。
優先順位の例
- 旗竿地でも陽当たりは絶対ゆずれない
- 陽当たりがいいなら、車生活だから駅が遠くてもいい(車で20分以内)
- 車を2台駐車できるといいいけど、あと1年で1台手放すから駐車場を近くで借りられればOK
- 今はスーパーが遠いけど、近くに建築中のドラックストアがあるからOK
- 小学校が転校する場所だけど卒業までの1年。越境通学が大丈夫だった
このように希望の条件を一つずつ検討して、優先順位や代替え案を家族で話し合いましょう。
土地探しはなかなか思うようにいかないといいます。
だからといってあせって購入してはいけません。あらかじめ、土地や家に対する希望を家族で話し合っておきましょう。
また、土地と家のことを一緒に考えなければ希望の家は建てられません。
専門家に相談して、土地を探しながら希望の家が建つのか検討してから、土地の購入を決めましょう。