皆さんは、平屋と言うとどう言ったイメージを持つでしょうか?
時代劇や田舎のイメージを持つ方もいるかもしれませんが、現在は建築技術の発達により、オシャレな建築も可能になって来ています。
少子化の影響で居住人数が減っている事も相まって、密かに注目を浴びている平屋住宅、そのメリットとデメリットはどのようになっているのでしょうか?
この記事の目次
平屋住宅が持つ3つのメリット
1.生活の効率アップ!面倒な階段の移動もなく老後も安心
平屋住宅は、1階のみの構造となっているので基本的には階段を使いません。
全てがワンフロア内で解決するため、ひとつひとつの生活の導線が短く、快適に過ごせます。
寝室などの2階の部屋からトイレに行くのに階段を使わずに済むほか、リビングや風呂場への移動もスムーズです
主婦にとっては、掃除や洗濯など、家事における負担が減るメリットがあります。
特に、重たい掃除機を持って往復する手間が省けるのは嬉しいポイントですね。
また、女性だけでなく、生活の効率を重視する男性にも平屋住宅は人気があるようです。
移動のしやすさは、高齢者が生活を送る上でも大きなメリットになります。
平屋住宅は階段を設けない、平らでバリアフリーな設計にしやすく、お年寄りが安心して暮らせます。
介護する側も行動しやすくなるので、家族が要介護になってもストレスのないスムーズな介護が可能になります。
2世帯以上で住む場合や、自身の老後を視野に入れて平屋購入を検討する人も多くいます。
2.コミュニケーションの機会が増え、家族の絆が深まる
平屋住宅は同じフロア内で家族が共生することになるので、家族間でコミュニケーションが取りやすいメリットがあります。 お互いに声をかけやすくなるため、ちょっとしたコミュニケーションが可能になり、仲を深めるきっかけが生まれやすくなります。 お互いの気配もすぐに分かるので、不安や寂しさを覚える事もほとんどありません。家族同士の絆を大切にしたい方はもちろん、高齢者や子どもに常に目を配りながら生活を送るのにもぴったりです。 2階で家事などの作業をする場合、一時的に子どもの傍を離れざるを得ないような時もあります。 そんな生活シーンで不安を抱えることも減りますし、子どもと触れ合う機会も増えて一石二鳥です。
3. 2階建てに比べて耐震性が高い!
2階構造の家は1階の大きな柱で全体を支えているため、地震による横揺れの影響を大きく受けてしまいます。
そのため、耐震性能も住宅選びで重要な項目になってきます。
一方、平屋は1階建てなので2階を柱で支える必要がなく、揺れの影響も少なくて済みます。 耐震性能もあまり気にしなくて良いため、その分の費用を軽減できます。
東日本大震災など、近代でも各地で大きな地震が発生しており、どこで被害を受けるか分かりません。 昨今の住宅選びとしては、地震の被害を減らすために平屋を選ぶと言うのも悪くないでしょう。
平屋住宅・3つのデメリット
1.土地代や税金で費用が掛かる…都市部では高級住宅としての扱いも
・コスト面が高くなる
平屋住宅は2階部分のないシンプルな家なので安く買えそうなイメージもありますが、費用は意外に多く掛かります。
1階部分に全ての居住スペースを確保するため、その分の土地が必要になり、土地代が高くなってしまうのが最大の要因です。
坪単価の高い都市部では特に費用が高くなるため、高級住宅の一つとして認識されています。
また、2階を建築する際には1階部分と繋げ合わせる形になるため、下地を作る必要がほとんどありません。
しかし、平屋では家を支える下地の建築範囲が広くなるため、その分費用がアップする事も一つの要因です
更に、屋根範囲が広くなる事もあり、これらを合わせて高額になりやすい特徴があります。
・税金は敷地面積に応じて高くなる
また、住宅には税金として
- 「固定資産税」
- 「都市計画税」
が課せられるのが一般的です。
この内、固定資産税は敷地面積に応じて税金が課せられるため、平屋は固定資産税が高くなる傾向にあります。
基本料金だけでなく、税金の面においてもデメリットが生じてしまうようです。
・費用総額はどうなのか?
ただ、費用の総額は2階建てよりも必ずしも高くなる訳ではありません。
2~3人くらいの少人数の家族で住むなら、必要な部屋数も多くなりませんし、広い土地を使わずに済みます。
共有スペース以外をなるべく作ない設計なら、坪数を減らして安価に収まります。
生活上の利便性を考えれば、少人数の家族にとっては高いコストパフォーマンスが実現するため、その点にも目を向けて考える事が大切です。
2.プライバシーを大切にしたい家族には不向き
コミュニケーションが取りやすい点をメリットとして紹介しましたが、これは逆に言えば、プライバシーが保たれないデメリットにも繋がります。
家の構造上、家族の交流が増えると言っても、プライバシーを侵害して関係を悪くしてしまえば逆効果です。
年頃の子どもがいる家庭では特に考えもので、1人部屋の確保が難しくなったり、声や音の遮断が難しくなったります。 夫婦でプライベートな空間を過ごすことにも難があり、仕切りの薄い生活を余儀なくされます。
平屋の特性上、家族以外にもお隣の2階から家の中をのぞかれてしまうリスクもあります。 プライバシーを守りたい家庭には、不向きと言えるでしょう。
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3.防犯性が低く、空き巣に狙われやすい
平屋住宅は全ての部屋をワンフロアに収めるため、1階部分にたくさんの窓を取り付ける事になります
空き巣にとってみれば、平屋は侵入口の多い、犯行に及びやすいスポットです。
2階に行く必要がないため、物色の効率が上がる事も狙われやすい理由の一つになっています。
そのため、充実した防犯設備を整える必要があります。窓はすべて二重ガラスにする、ロックを強固なものにするなど、防犯対策は必須です。
防犯設備に追加の費用が掛かってしまうこともデメリットとなるでしょう。
平屋住宅のメリット、デメリットまとめ
平屋には様々なメリットがあると同時に、費用やプライバシーなどの面でデメリットがある事がお分かりいただけたでしょうか?
昔ながらの平屋造りが好きで、どうしても住みたい!と言う方も、古臭くて住みたくない!と思っている方もいるでしょう。
ただ、安易にそう思うのではなく、まずは家族の生活スタイルや性格を踏まえて、メリット・デメリットを元に検討してみるのがおすすめです。