中古住宅購入チラシなどを見ていると、「耐震等級3」等と書かれているのを目にする事はないでしょうか。
耐震について何らかの処置を施しているのかなと想像はつくかもしれませんが、「どれだけ強いのか」
「そもそも「耐震等級」って何の事だろう」
と、疑問に思う事かもしれません。
不動産業者等に聞けば、教えてくれるかもしれませんが、しっかりと理解していれば、物件探しの段階から自分で判断する事ができるようになり、有効的に探す事ができるようになるかと思います。
ここでは「耐震等級」を題材にして、メリットや特徴を解説していきたいと思います。
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この記事の目次
耐震等級付きの住宅は買いかもしれない。メリットを解説。
中古住宅の検討をしていると「耐震等級付」と書かれた物件を発見。
恐らく、あなたは「この物件って、地震に強いのかな?でも地震に強いという事は、色々工夫がされているのだろうから値段は高いのかな?等級というぐらいなのだから、なんかメリットがあるのかな?」と考えるのではないでしょうか。
耐震等級付とは、読んで字の通りで、その住宅に耐震的な不可を施して、等級というランクを得ていますですので、地震に抵抗できるような処置が施されています。
では、耐震等級付の住宅はどのようなメリットがあるのでしょうか。
耐震等級付きのメリットで挙げられるのは以下の3つ
1. 地震保険が休くなる
せっかくの大金をはたいて購入したにもかかわらず、災害に見舞われることもあるかもしれません。
そのような備えに必要なのが、保険です。
近年は、規模が大きい地震災害も多く、新たに住宅を購入しようとしている人は、地震保険に入るか迷うところではないでしょうか。
地震保険は、火災保険などに比べると、負担金額も大きく、起こるのかどうかわからないものにお金を負担するのは、抵抗のあるものです。
ですが、耐震等級がついている住宅であれば、通常の保険料を10%から50%の範囲内で割引きできる可能性があります。
このように考えると、地震保険に入る気持ちが少しは緩くなるのではないでしょうか。
2. フラット35の金利が安くなる
「フラット35」という住宅ローンをご存知でしょうか。
住宅金融支援機構という、半公益期間が運営しているローンで、35年間ローン金利を固定するというのが特徴です。
他の民間金融期間は、ここまで長い固定金利を設定することができないので、金利固定という点で安心して返済をできるものです。
住宅を購入する時大半の人が住宅ローンを組むと思いますが、フラット35を選択する方も多いのではないでしょうか。
フラット35の金利優遇のひとつに、耐震等級を取得しているというのがあります。
ローンは借り入れ金額が大きいので、少しでも金利が優遇される事は大きなメリットがあります。
3. 住宅ローン控除が増える
政府は、住宅購入促進の為に、住宅ローン控除という税制優遇措置をとっています。
消費税10%への増税が控える中で、従来の控除期間が10年であったのに対して、13年への延長を政府は決定しています。
そのような中、耐震等級が一つの認定要件となる「認定長期優良住宅」を取得物件が有していると、税額控除限度額があがる優遇を受けることができます。
耐震等級ランクってどう違うの?数字が大きい方が優秀です。
ここまで、耐震等級という事を当たり前のように解説してきてしまいましたが、「耐震等級って何なの?」というあたり前の疑問がわいてきているのではないでしょうか。
ここでは、耐震等級のイロハについて解説させていただきます。
耐震等級とは?
耐震等級とは、簡単に言えば、地震に対する強さを表す等級の事を指しています。耐震等級が定義されたのは、平成12年制定の「住宅の品質確保等の促進等に関する法律」の中で、一般消費者からも理解をしやすいように1~3の数値によって判断をできるようにしたものです。「住宅の品質確保等の促進等に関する法律」は通称「品確法」と呼ばれており、耐震等級という言葉と共に、住宅ローンなどの解説の中で良く登場してきます。
耐震等級3が一番強い!
耐震等級は、1から3の間でランク付けをされていると話しましたが、等級による違いを解説しておきます。
まず、冒頭で説明したように、一番強いのは耐震等級3です。
・耐震等級の定義
耐震等級1 | 建築基準法の性能を満たす耐震基準 |
耐震等級2 | 等級1の1.25倍相当の地震が起きても耐えられる性能 |
耐震等級3 | 等級1の1.5倍相当の地震が起きても耐えられる性能 |
もしかして耐震等級の取得物件かな?調べ方を解説
今まで、耐震等級のメリットを中心に解説をしてきましたが、中古物件を購入しようとしているなら、耐震等級がついていれば色々購入メリットがあると思ったのではないでしょうか?
ここからは、購入しようとしている物件が、耐震等級をとっているかを調べる方法を解説しておきたいと思います。
物件情報に「住宅性能表示制度取得」と記載があるか。
「品格法」により定められたものが、「住宅性能表示」という建物性能を指標付けたものです。
この「住宅性能表示制度取得」をしている物件という事になれば、必然的に耐震等級2以上の性能を有していることになります。
もしかすれば、3なんていう事もあるかもしれません。
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物件の新築年が2000年以前なら、耐震等級1相当
物件情報には、もしかすれば住宅性能表示制度の件について記載していない物件情報もあるかもしれません。
そんな時でも、 一つの判断目安となるのが、建築年が2000年以前かどうかという点です。
2000年以前なら残念ですが、耐震等級1相当と考えられます。
でも、2000年以降なら、物件情報に乗っていないだけなんて事も。
不動産業者に聞いてみる
物件情報に乗っていないなら、不動産業者に聞いてみる、これが一番です。
「この物件って、住宅性能表示制度取得とかしてたりしますか?」って聞けば良いだけです。
不動産業者なら、すぐに調べてくれるかと思います。
調べるカラクリは、物件の書類の中に「住宅性能表示制度取得」の書類があるかということです。
契約前ですと、これらの書類を目にすることができないかもしれないので、不動産業者に聞く手段を取る訳です
最終手段!建築確認番号を調べる
物件書類の中には必ず「建築確認」の書類が含まれているはずです。
そちらの建築確認番号を「住宅性能評価・表示協会」に問い合わせると、「住宅性能表示制度取得」を取得しているのかがわかります。
ですが、「建築確認」書類を閲覧できないという事もあるので、役所等に行って、物件情報を伝えると建築概要書なるものを取得することができます。
そちらに建築確認番号が記載されています。
まとめ
耐震等級取得住宅のメリットを中心に、耐震等級のイロハについても解説してきました。
このページを読んでいただけたら、耐震等級の事に少しは詳しく慣れたのではないでしょうか。
耐震等級は新築時に取ろうとすると、申請費用などがかさみますが、中古住宅の場合は元々取得されているものなのでそのような費用はかかりません。
耐震等級がある事によって、購入費用が増加する事もあるかもしれませんが、ほとんどが築年数等によって決まるパターンのが多いです。
ですので、中古物件で、耐震等級付きを見つける事は、お得なものがついていると言えるかもしれませんね。
是非、参考にしてみてください。