土地を探して家を新築したいとお考えの方はきっと一度は旗竿地(はたざおち)という言葉を聞いたことありますよね?
旗竿地とは? |
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道路に接する間口部分が狭い、通路上の敷地になっている土地で、通路部分のその奥に家の敷地がある形状のこと。 |
(実は家を建てる為には2m以上道路と接していないといけないと建築基準法で定められています。なので旗竿地の道路に接する間口は最低でも2m以上必要になります。)
そのような土地を真上から見ると、竿についた旗の形状に大変似ているので旗竿地(はたざおち)と一般的に呼ばれているのです。
旗竿地は土地形状が変形している分、整形地に比べて販売価格は割安です。
そして、実は家を建てるうえでメリットになる点も多いです。
ネットでは旗竿地のデメリットばかり書き込まれていますので、この記事では意外と知られていない家を新築する上での旗竿地のメリットを5つ紹介しますね。
旗竿地セブンイレブン。左は東京江東区、右は京都は烏丸通。 pic.twitter.com/CWyEsEckGi
— 大山顕 写真集『立体交差』発売中 (@sohsai) March 19, 2019
この記事の目次
①旗竿地の庭はプライバシーが確保しやすい!
旗竿地(はたざおち)のメリットの一つ目は、プライバシー確保された庭を設けることができることです!
敷地の形状から、通路部分には車を駐車することが多いです。
結果、道路から奥まったところに庭を設けることができます。
田舎の広い土地じゃなくても、街中の旗竿地であれば、道路を歩く人の目や車の往来を気にしないで、庭でBBQや子供とプールで遊んだりと楽しめます♪
もちろん敷地全体の面積に対して建物を設計する際に、庭も考慮して設計する必要があるので、設計士に最初から庭を設けたいという希望はお伝えくださいね♪
南道路の土地は一般的に北道路や東西道路の土地に較べて日当たりが良いとの理由から人気があり価格も高いですが、道路から庭やリビングの窓まで丸見えになるケースも多いです。
落ち着いてくつろげる庭や空間を確保するのには旗竿地はおすすめですよ。
②旗竿地のおすすめ外構工事は通路部分に駐車場!雪かきいらず!
メリット2つ目は、雪の降る地域の方は必見だと思います。
旗竿地の通路部分を駐車場にする外構工事がおすすめです。
理由は通路部分の雪かきが不要になるからです。
車が駐車しているので地面に雪が積もることがないからです。
豪雪地域ですと通路部分に融雪用の井戸水を流したり、温水を使用した装置を設置するケースもあるようです。
しかし、そういった融雪装置がなくても通路部分に駐車スペースを持ってくる外構計画だけで、雪かきの負担が軽減されますよ!
全体敷地面積が広い旗竿地の場合などは、通路の奥のスペースに家族の駐車スペースを設けて、手前の通路は来客用の駐車場とする例もあります。
旗竿地にカーポートは建てられる?
旗竿地を購入された方の中には通路部分にカーポート屋根を設置してしまう方もいらっしゃいます。
カーポート屋根があれば雪や雨の心配もないですよね。
旗竿地のデメリットとして道路から玄関までのアプローチが長いといった声もありますが、カーポート屋根を建てると解決です!
カーポート屋根は一般的に施工費込みで40万円前後です。(税別)
台数やメーカーによって価格は異なりますのでご注意下さい。
(カーポートを建設する際はお隣との敷地境界からの離れや地区計画など、法規上建設可能か担当の設計士にご確認の上ご検討下さいね!
場合によっても建築不可の場合もありますよ。)
③旗竿地は価格が安い!売却に不向きでも賃貸には最適!
メリット3つ目は冒頭でも触れましたが、旗竿地の価格が割安なことです。
駐車場のスペースが縦列になることを考慮してもお得な価格設定です。
どうしても希望のエリアに希望の予算で家を建てたい!といった場合には、土地代を安く抑えることができる旗竿地はもってこいです!
住宅の新築で予算を抑えるには土地予算を抑えることが近道です。
先程紹介した旗竿地の2つのメリットもありますし、さらに価格が割安なので大変おすすめです!
旗竿地は売れない?
また、よくネットで検索すると旗竿地は将来売却する際に値段がつかないとかネガティブな情報も散見するかと思います。
正直、安く買った土地は安くしか売れません。
しかし、視点を変えてみると、将来不用になった場合に売却しないで所有したまま賃貸として運用する方法もあります。
敷地の形状が旗竿地で変形していても学校や会社に近いと感じる方がいれば賃貸は成立します!
将来、自分の実家に戻る予定があるといった方は将来の賃貸まで見据えて新居の計画をしてみるのもおすすめですよ!
(※賃貸として運用する場合で住宅ローンの残債が残っている場合はご注意下さい。
住宅ローンは自己所有が条件の融資です。
賃貸として運用すると契約違反としてペナルティを受ける場合もあります。
住宅ローンの残債がある状態で賃貸運用する場合は、事前に銀行に相談することをおすすめします。)
④旗竿地は間取りを考えやすい!
メリット4つ目も意外と知られていないかと思います。
実は設計士から言わせると旗竿地は間取りをとても考えやすい敷地なんです。
理由はほとんどの旗竿地の新築計画の場合、駐車スペースは通路部分に決定します。
なので奥のスペースをフルに住宅と庭だけで使えるので、間取りを検討する上で有利なんです。
普段は駐車スペースの確保に苦労しているものです(笑)
また、旗竿地の多くは、通路部分の奥のスペースは形状が良いまたは広いです。
そして先程紹介した通り道路からの目線も気にならないので様々な提案が可能になります!
逆に旗竿地でかつ奥のスペースが狭い、変形している場合は正直おすすめできません(笑)
ちゃんと建物が建つか事前に相談が必須です。
⑤新規分譲地の旗竿地は通路幅が広い!
旗竿地の最後のメリットです。
新規分譲地の旗竿地は通路幅が広いです。
旗竿地は一般のお客様はぱっと見で敬遠しがちだと思います。
実際販売する側としても、旗竿地は玄人向けといいますか、本当の良さを理解して下さる方でないと売れないなあと思っています。
しかし、分譲地を造成する場合など土地の区割りの関係で旗竿地が生まれるケースがあります。
その際は売れ残り防止の為、旗竿地といっても、
- 通路部分の幅を広くとって(3m程度)駐車や自転車の駐輪スペースを設けてある
- 二つの旗竿地で4m~6mの通路(1区画2m~3m以上)を使用できるようにしてある
というようなケースもあります。
これまでデメリットと言われてきた通路の幅の問題も改善されますのでおすすめです。
昔からある住宅街に旗竿地も仲介で販売されていますが、比較すると昔の建築基準法の規格ですので通路幅が狭いのがよくわかりますよ。
⑥まとめ
旗竿地のメリットって結構多いんですよ。
- 旗竿地の庭はプライバシーが確保しやすい!
- 旗竿地のおすすめ外構工事は通路部分に駐車場!雪かきいらず!
⇒旗竿地にカーポートは建てられる? - 旗竿地は価格が安い!売却に不向きでも賃貸には最適!
⇒旗竿地は売れない? - 旗竿地は間取りを考えやすい!
- 新規分譲地の旗竿地は通路幅が広い!
土地の予算は抑えて家にお金を掛けたいとお考えの場合は、特におすすめです。
旗竿地は一般的に通常の土地よりも、同じエリアであれば2割程度安く値付けされます。
土地の価格が安ければ仲介手数料などの経費も削減できます。
一度土地情報は見たけど、今までスルーしていた旗竿地も再度見返してみると意外といいかもしれませんよ♪
しかし、土地だけ見てもなかなかイメージが湧かないはずです。
そんなときはぜひ家のプロに旗竿地での提案を依頼してみて下さい。
今まで気づかなかった旗竿地の魅力を引き出した間取りを提案してくれますよ!