【確認申請の費用と流れ】絶対抑えたい3つのポイント

確認申請の費用や流れ3つのポイント

自宅を建築したことがある人や、購入した人で「確認申請」という言葉を知らない人はいないのではないでしょうか。

一般的には、メジャーな言葉では無いかもしれませんが、建築業界の中では一番のメジャーで、しかも一般的にも非常に関わりの深い言葉なのでご存知の方も多いはずです。

住宅等を購入しようと思い、住宅メーカーなどに相談すると「確認申請費用」などの言葉が飛び交う事でしょう。

でも、以外とよくわかっていない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、確認申請を理解する上で必要なポイントを3つに分類して、紹介していきたいと思いますので、参考にしてみてください。

確認申請とは何なのか?

そもそも確認申請とは何なのかがイマイチ掴めていない人もいるかもしれないので、ここで解説しておこうと思います。

確認申請とは
確認申請とは建築物が法律に定められて基準に沿って建築されるのかを確認する申請行為です。

建築物は、建築基準法という法律に基づき建築されます。

その建築基準法6条の中で、建築物は確認申請をしなければならないと定められている訳です。

この確認申請は、基準に沿った安全性を担保すると同時に、都市計画にそぐわない無秩序な計画などを抑制する意味あいも持っています。

建築を設計できるのは建築士でありますが、建築士は企業等に属する人ですので、行政が考える意図にそぐわない計画も考えられる為、確認申請として行政機関がチェックするという仕組みであります。

確認申請に必要は費用は?提出先で変わる

確認申請は行政機関が確認するというのが原則的な考えですが、確認行政担当者の不足や、市場自由化の意味で1999年に制度化され「指定確認検査機関」が誕生しました。

いわゆる、確認行政の一部民営化ということです。

「指定確認検査機関」は、財団法人や株式会社なども含めて全国に120程あるとされています。

確認申請は市役所等や指定確認検査機関の両方から、建築主が自由に選択することが可能です。

その選ぶ基準で一番大きいのが、申請費用です。

一般的な戸建住宅の場合だとしたら、市町村では1万から2万円程ですが、指定確認検査機関に出すと、1万5千円から3万円程と、倍近く高くなる傾向にあります。

これは、市町村等は税金で賄えているのに対して、指定確認検査は人件費などを稼ぎ出さなくてはなりませんので、高くなっているという訳です。

多くの住宅メーカーなどは、指定確認検査機関に出す傾向が強くなっています。

これは、指定確認検査機関の方が、建築確認審査等を専門に行っているのと、人材も豊富な所もあるようで、早く確認済み証が降りるなどの点で、事業者にとってはメリットもあるようでそちらに出す傾向が多くなっているようです。

確認申請の一連の流れ

確認申請とは建物を建てる為に必要な法律チェックだと書きましたが、申請を出して終わりという訳ではありません。

ここでは、確認申請に関係する一連の流れを説明しておきます。

  • STEP.1
    確認申請を提出
    建築士と設計内容を吟味しいよいよ工事に向けた準備に入っていくのですが、設計時の最後の砦が確認申請になります。完成した設計図書を確認申請として、「指定確認検査機関」等に提出します。
  • STEP.2
    確認済証取得
    確認申請を提出しますと、訂正等を含めた質疑事項等に対して回答するように求められます。それらの質疑事項に対して解決しますと、確認済証が発行されます。これで、着工が問題なくできるようになります。
  • STEP.3
    中間検査
    着工しますと、工事が始まります。工事が確認申請通りに適正に行われているかを中間時に検査として確認します。
  • STEP.4
    完了検査
    中間検査を経て、工事はいよいよ完成となります。工事が終わりますと、確認申請通りに出来ているかを検査として確認します。

誰が確認申請をする?建築士に任せて安心

確認申請の一連の業務は、建築士等が行う事が通例となっています。

設計業務を行う事ができるのは、建築士法という法律によって「建築士」と定められており、だいたいその建築士が所属する「設計事務所」等が確認申請の一連の業務を行う事が普通です。

ですので、基本的には申請については建築士等に任せてしまえばよいので、施主や事業主が詳しく申請の流れを把握しておく必要はありません。

ただ、建築確認申請は上記で解説したように、 審査が終わるまでは計画に対する指導が入る可能性はありますので、確認申請を出す前に建築士の説明を聞きながら思い描く計画に支障がないかどうかは確認しておく必要があります。

審査期間は提出先で大きく異なる

申請先が、「行政機関」と「指定確認検査機関」に分かれる事は説明した通りですが、事業主という立場等で考えると、一日でも早く建物を建てたいというのが本音的な考え方である事はよくある話です。

工事期間を早める事も良くあるのですが、安全や品質という観点ではある程度確保しておきたいところです。そうするとこのような事務処理期間を短縮できることは大きな事業短縮につながります。

「指定確認検査機関」はいわゆる確認審査のプロ集団みたいなものですので、それを専門に業務を行っていることもあり、審査期間は「行政機関」よりも短縮できる可能性が多々あります。

「行政機関」は確認審査業務だけでなく、建築基準に関する別の許可業務も行っている為忙しいというところもあるかと思います。

また、人材不足等で検査業務等も兼務している事が多く、「指定確認検査機関」のように専属的な業務を行う事には限界があります。

ですので、「指定確認検査機関」に出せば、審査期間の大きな短縮ができると認識していただけたらと思います。

確認申請のポイントまとめ

確認申請について理解する3つのポイントとして、

  • 確認申請とは何であるのか
  • 費用について
  • 申請の流れについて

を解説させていただきました。

確認申請自体の内容については、専門的なものであるので建築士などの専門家に任せればよいのですが、話の内容等を理解する為にはこれらのポイントを押さえておけば問題ないかと思います。

住宅等などを購入する事は大金をはたく事になりますので失敗はしたくないものです。色々な事を知っている事は、後悔をしない買い物にもつながる事だと思います。

この記事が参考になれば幸いです。